1個あたりの着地原価: 共通費用をSKU間で配賦する
概要: 1個あたりの着地原価は、SKUごとの商品代金、直接費用、共通物流費の配賦額を合計し、そのSKUの数量で割って求めます。以下の架空の例では、容積基準で配賦すると、SKU Aは1個あたり$22.70、SKU Bは$15.30です。金額基準では$25.50と$12.50になります。どちらの方法でも、出荷全体の総額は同じ$3,800です。違うのは、共通費用$600を各商品に振り分ける割合です。

SKUごとに特定できる費用から整理する
1個あたりの原価 = (商品代金 + 直接費用 + 共通費用の配賦額) ÷ SKUの数量。
請求書で商品を特定できる費用は、そのSKUに計上します。配賦する費用の集計には、両商品に共通する費用だけを含めます。
これらの数値は、説明のために設定した架空のものです。実際の価格、Suaid Globalの見積もり、顧客の貨物ではありません。金額はすべてUSDで、必要な為替換算は済んでいるものとします。
| 入力項目 | SKU A | SKU B | 出荷全体の合計 |
|---|---|---|---|
| 入荷した販売可能な数量 | 100 | 100 | 200 |
| 商品代金 | $2,000 | $1,000 | $3,000 |
| 梱包を含む総重量 | 100 kg | 100 kg | 200 kg |
| 梱包後の容積 | 0.20 m³ | 0.80 m³ | 1.00 m³ |
| 直接費用 | $150 | $50 | $200 |
| 共通物流費 | 配賦対象 | 配賦対象 | $600 |
$150と$50は、各SKUに割り当てた仮定の費用です。関税率ではなく、支払う金額を示しています。実際の表では、商品ごとに別途請求された検品費用や特別な取扱いの費用が、直接費用に該当する場合があります。
この例では、注文した商品が不足や破損なく、すべて販売可能な状態で到着すると仮定しています。数量はカートン数やパレット数ではなく、商品の個数です。数量は梱包明細書と、商品代金は商業送り状と照合してください。
計算全体で、費用の対象範囲を統一します。ここでは、納品までの支出予算として選んだ範囲を使います。米国商務省国際貿易局の着地原価の説明には、商品価格、運賃、保険料、関税、その他の費用が含まれています。
加算する前に、請求書を1件ずつ確認します。仕入先の請求額や輸送の一括料金に含まれる費用を、表に再度計上してはいけません。費目を特定する必要がある場合は、一般的な請求項目を説明したフォワーダー費用ガイドを参照してください。
共通費用の配賦基準を選ぶ
金額、重量、容積は、管理目的で選ぶ3つの異なる基準です。共通費用$600には、そのうち1つだけを適用します。3つの配賦額をすべて加算すると、同じ費用を3回計上してしまいます。
購入金額に比例して共通費用を割り当てる予算管理方法なら、商品代金を基準にします。重量が費用の発生を合理的に説明できる場合は総重量を、占有する空間が主な要因なら梱包後の容積を使います。選んだ基準の横に、その理由を記録してください。
この例では、両商品の重量は同じです。SKU Aの購入金額はSKU Bの2倍ですが、SKU Bが占める容積はSKU Aの4倍です。この違いが、計算結果に表れます。
同じ架空の入力値から、次の配賦率が求められます。
| 基準 | SKU Aの配賦率 | SKU Bの配賦率 |
|---|---|---|
| 商品代金 | $2,000 ÷ $3,000 = 2/3 | $1,000 ÷ $3,000 = 1/3 |
| 総重量 | 100 ÷ 200 = 50% | 100 ÷ 200 = 50% |
| 梱包後の容積 | 0.20 ÷ 1.00 = 20% | 0.80 ÷ 1.00 = 80% |
容積を基準にする場合は、最終梱包後の寸法を使います。この入力値の算出には、CBM計算機が使えます。共通費用でも請求項目ごとに発生要因が異なるなら、費用を別々に集計し、それぞれの配賦基準を設定してください。
各基準で両SKUの原価を計算する
商品代金で配賦する
SKU Aの共通費用配賦額は、$600 × $2,000 ÷ $3,000 = $400です。
1個あたりの原価は、($2,000 + $150 + $400) ÷ 100 = $25.50です。
SKU Bの共通費用配賦額は、$600 × $1,000 ÷ $3,000 = $200です。
1個あたりの原価は、($1,000 + $50 + $200) ÷ 100 = $12.50です。
総重量で配賦する
各SKUの共通費用配賦額は、$600 × 100 ÷ 200 = $300です。
SKU A:($2,000 + $150 + $300) ÷ 100 = 1個あたり$24.50。
SKU B:($1,000 + $50 + $300) ÷ 100 = 1個あたり$13.50。
梱包後の容積で配賦する
SKU Aの共通費用配賦額は、$600 × 0.20 ÷ 1.00 = $120です。
1個あたりの原価は、($2,000 + $150 + $120) ÷ 100 = $22.70です。
SKU Bの共通費用配賦額は、$600 × 0.80 ÷ 1.00 = $480です。
1個あたりの原価は、($1,000 + $50 + $480) ÷ 100 = $15.30です。
計算結果を使う前に出荷全体の金額と照合する
この架空の例では、出荷全体の確認式は商品代金$3,000 + 直接費用$200 + 共通費用$600 = $3,800です。
| 配賦方法の選択肢 | SKU Aの合計 | SKU Bの合計 | 総合計 |
|---|---|---|---|
| 商品代金 | $2,550 | $1,250 | $3,800 |
| 総重量 | $2,450 | $1,350 | $3,800 |
| 梱包後の容積 | $2,270 | $1,530 | $3,800 |
金額基準から容積基準に変えると、AからBへ$280が振り替わります。支出が減るわけではありません。同じ費用の割当方法が変わり、商品ごとの合計額が変化しただけです。
$3,800を全数量の200個で割ると、出荷全体の平均は1個あたり$19.00です。両SKUにこの数値を使うと、購入原価の違いが見えなくなります。
表計算シートに計算を組み込む
2行目と3行目を、それぞれSKU AとSKU Bに使います。列は次のように設定してください。
A SKU | B 数量 | C 商品代金 | D 総重量kg | E m³ | F 直接費用 | G 配賦基準値 | H 配賦率 | I 共通費用配賦額 | J SKU合計 | K 単位原価
記載の数式は、英語の関数名と、引数を区切るカンマを使用しています。お使いの表計算ソフトの設定に合わせて調整してください。
- 数値を入力する: 入力項目の表の数値をA–F列に入力します。共通費用の総額
600をセルM1に入力してください。 - 基準を1つ選ぶ: 容積基準なら
G2 = E2を設定します。重量基準ならD2、金額基準ならC2を参照します。選んだ式を3行目にコピーしてください。 - 配賦率を計算する:
H2 = G2/SUM($G$2:$G$3)とI2 = $M$1*H2を設定します。 - 単位原価を計算する:
J2 = SUM(C2,F2,I2)とK2 = J2/B2を設定します。H2–K2を3行目にコピーしてください。 - 合計を照合する:
SUM(H2:H3)が100%、SUM(I2:I3)が$600、SUM(J2:J3)が$3,800になることを確認します。
計算精度、数量、対象範囲を確認する
数式では端数を丸めず、計算精度を保ちます。表示する単位原価はセント単位に丸めてください。最終的な端数調整が生じた場合は記録し、配賦額の合計が請求額と一致するようにします。
保存する計算結果には、配賦基準と費用の対象範囲も添えてください。入荷数量が注文数量と異なる場合は、単位原価を使う前に、どの数量を基準にするかを財務担当者と確認します。
この表は管理上の予算策定に使うもので、棚卸資産の会計処理や税関評価額を決めるものではありません。米国国勢調査局の評価額の定義では、税関評価額とその他の輸入額の指標を区別しています。この配賦計算を課税標準の決定に使わないでください。
配賦方法の選択肢と架空の計算は、編集上の説明例です。いずれの出典も、すべてに共通するSKU配賦方法を定めているわけではありません。
出典
- 米国商務省国際貿易局:輸出総価格の算定 — 着地原価の構成項目。2026年10月12日確認。
- 米国国勢調査局:国際貿易統計プログラムの評価額 — 米国貿易統計における評価額の区別。2026年10月12日確認。